算数科学習指導案(和泉康彦)
平成16年度  校内研修
 
算数科学習指導案
校内研テーマ(実践目標)

「子どものよさを生かし、生きる力を育む」
〜読み・書き・計算・話す等の活動を通して〜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
読谷村立 喜名小学校  第3学年
 
平成16年 7月5日(月)5校





算数科学習指導案
              日時    平成16年7月5日(月) 5校時
              対象者   3年3組 男子16名 女子15名 計31名
              指導者   川之上 亜紀子   島袋 初美
              共同研究者 古謝 ひとみ  宮城 亮子  古謝 リツ子
 
1 単元名 「かけ算・かけ算のひっ算」
 
2 単元の目標
 ○乗法の用いられる問題場面を解決する過程で、乗法に関して成り立つ性質を調べ、そ  
れらを問題解決において活用しようとする。
 ○乗法に関して成り立つ性質を利用して、0の乗法や何十、何百に1位数をかける乗法  
のしかたを考えることができる。
 ○乗法に関して成り立つ性質を見つけることができる。また、0の乗法や何十、何百に  1
位数をかける乗法の計算ができる。
 ○乗法に関して成り立つ性質がわかる。また、0の乗法や何十、何百に1位数をかける  
乗法の計算のしかたがわかる。
 ○乗法の筆算のよさがわかり、進んで用いようとする。
 ○既習の乗法や計算のきまりを活用して(2・3位数)×(1位数)の計算のしかたを  考えた
り、計算のしかたを説明したりできる。
 ○(2・3位数)×(1位数)の計算を筆算でできる。
 ○(2・3位数)×(1位数)の筆算のしかたがわかる。
 
3 単元について
 (1)教材観
  乗法については2学年で乗法九九を知り、(1位数)×(1位数)ができるようにな ってい
る。本単元では、2学年で学習した乗法九九に加えて乗数や被乗数が0、10、 被乗数が何
十・何百の乗法と乗法に関して成り立つ性質および法則等を理解させ、かけ 算の筆算へつな
いでいくものであり、乗法九九の一層の習熟と乗法を用いる場の拡張を めざしていく。また乗
法の筆算については形式的な指導や計算の習熟などに重点がおか れることが多いが、ここ
での大きなねらいは計算の習熟だけではない。子どもに学ばせ たいのは筆算を作り出してい
くアイディアであり、数学的な見方・考え方である。十進 位取り記数法と関連づけて筆算のし
かたを理解させることが大きなねらいである。
 (2)児童観
  子どもたちに対して「算数がすきですか」という意識調査を行ってみた。その結果、 約3割
の子が好意的ではない答えを表している。その理由として、「計算が苦手で、計 算がおそい」
「意味が分からなく、答えられない」というのがほとんどであった。一方 で、算数が好きな児童
は「計算が好き(得意)だから楽しい」「いろんな事(作業的、 体験的、探求的な算数的活動)
をするからおもしろい」という理由が多かった。計算の 領域は子どもの算数に対する意識を
大きく左右していると考えられることから、本単元 では乗法の筆算が初めて導入されるので、
丁寧に指導していきたい。また、前提テスト の結果をみると(資料1参照)、問題4のような文
章題になると「乗法の意味」(1あ たり量×いくつ分=全体量)を理解していない子が約90%
もいた。さらに乗法九九を すらすら唱えられない子も(4人)いた(資料2参照)。十分定着して
おらず、本単元 の「(2・3位数)×(1位数)の場面を理解し、計算が筆算でできる」内容の理
解が 弱い事が予想される。そこで、頭の中で「1あたり量」「いくつ分」の映像が浮かんで くる
ように半具体物を使った操作的活動を多く取り入れながら学習を進め、理解を深め ていきた
い。
 
(資料1)前提テストの結果
問題 ねらい 正答率 誤答例・考察(手だ
て)
治療後
1 おはじきの数をかけ算で計算でき
 るのはどちらでしょう。



 
 乗法が
用いられ
る場面が
指摘でき
る。
 
90.3%




 
 正答率が最も高
い。絵を提示する
と、乗法の場面も
認識しやすいよう
である。
 
100%




 
2 ケーキの数をかけ算でもとめま
す。 □にあてはまる数を書きましょ
う。



@ケーキが、1はこに□こずつ入って
 います。はこは、□はこあります。
Aかけ算の式に書くと、□×□です。
 乗法の
意味が分
かる。




 
@87.
1%
A83.
8%





 
(誤答例)
@6、1, 6、18
A6、1,6、6
 乗法の意味が分
からないため、何
をきかれているの
か理解できていな
い。
100%
100%





 
3 つぎの□にあてはまる数を書きま
 しょう。
@1×7=7×□ A□×9=9×
 
 乗法の
交換法則
が分か
る。
 
@90.
3%
A83.
8%

 
(誤答例)
@2,8 A1,7
 タイル操作から
視覚的におさえ
る。
100%
100%

 
4 つぎの問題に答えましょう。
@ ボートが6そうあります。1そう に
9人ずつのっています。みんなで 何
人のっているでしょうか。
式            答え
 乗法の
意味が分
かり、正し
く用いるこ
とができ
る。



 
@9.7%
A3.2%







 
(誤答例)
@6×9,54人
6+1+9, 16人
A9×7,63人

 かけ算の意味が
理解できていない
ので、1あたり量を
しっかりおさえる。
87.1%
67.8%







 

A ボートが1そうふえると、人数は 
何人ふえるでしょうか。
式            答え
 
(資料2)かけ算九九100問テスト
100点 99〜90点 89〜60点 59点以下
5人 20人 2人 4人
 
(資料3)事前テスト
  問   題 正 答 正答率 考   察



 
□にあてはまる数を書きましょう。
@7×5=5×
A6×9=6×8+□
B8×3=8×4−□




 83.9%
 25.8%
 32.3%
 2学年でも交換法
則について学習して
いるので@は最も
正答率が高い。












 
おかしを4こずつ入れたふくろを、
2ふくろずつ3人にくばります。
おかしがぜんぶで何こいるかもと
めます。
@つぎの考え方にあう式を、下の
ア〜エの中からえらびましょう。
 ア 4×(2×3) イ (4+2)×3
 ウ 4×(2+3) エ (4×2)×3
!一人分のおかしの数をもとめて
から、ぜんぶをもとめる。
"ふくろの数をもとめてから、ぜ ん
ぶをもとめる。
Aぜんぶの数をもとめましょう。












24こ








  0%

  6.5%

  3.2%
 問題の意味を理
解することが難しか
ったようである。









 





 
えんぴつが入ったはこが8こあり
ます。どのはこにも12本ずつ入っ
ています。ぜんぶで何本あるでし
ょうか。
 式
 答え




12×8=96
96本




 25.8%
 29.0%
 8×12と立式する
子が多かった。最
初に出てきた数字
を被乗数にしてい
る。
「1あたり量」をしっ
かりおさえたい。



 
□にあてはまる数を書きましょう。
 372×4の計算は、2×□と70×
と300×□に分けて計算し、3つの
答えを合わせます。




 35.5%
 16.1%
 12.9%
 位取り記数法や
乗法九九と関連づ
けておさえていきた
い。   





 
つぎの計算をしましょう。
@54×8     A649×5



 


 54  649
× 8 × 5


  9.6%

  6.5%
 
 筆算の形にするこ
とはできているが、
計算方法は知らな
い子が多い。公文
や家庭学習で予習
している子はできて
いた。
432 3245
 
 
 (3)指導観
  2位数×1位数の計算ができる前提としては、乗法の意味(1あたり量×いくつ分= 全体
量)と乗法九九が理解できていることが大切である。しかし九九を覚えていても、 乗法の意味
についてほとんど理解していないというのでは仕方ない。そこで乗法の意味 について復習し、
その理解を確かめてから、「(1・2位数)×1位数」へと学習を進 めていきたい。
  そして「計算のしかた」を単に覚えるというのではなく、乗法の概念的な理解が深ま るよう
にしたい。筆算も初めて導入されるが、筆算の特徴は位ごとに計算の意味は異な っても、形
式的には1位数×1位数にもどして計算できるところにある。2位数×1位 数の問題数は、9
×9=810個もあり、「型分け」をして指導することが必要であ る。やさしい型からむずかし
い型へ、単純な型から複雑な型へと配列する。指導の場面 では、具体物やタイルを用い、そ
れらのものを映像的に提示し、分かりやすく、忘れに くく、忘れてもすぐ思い出せるようにす
る。
 
4 児童(学級)の実態
  素直で明るい子が多いが、全体的におとなしい雰囲気である。進んで発表する子は限 ら
れていて、たえず励ましながら指導しているのが現状である。特に自分の考えを発表 する場
面では、消極的になりがちで、声が詰まったり、小さな声になったりする。しか し、文章の中で
は自分が感じたことを素直に表現してくれる一面もある。発表場面では 文章完成法を取り入
れながら、安心して臨ませたい。
  (学力検査の結果より)
  個人間の散らばりの大きい児童の集団と判定されているため、個別指導を多く取り入 
れ、きめ細かな支援ができるよう配慮していきたい。
 
5 校内研のテーマとの関わり
  本単元では、児童一人ひとりの考えやつぶやきを大事にしていくために、タイル操作 や作
図(かけわり図)を取り入れながら学習を進めていきたい。児童の中には、九九は 覚えている
が、乗法の意味(1あたり量×いくつ分=全体量)を理解していない子、九 九をすらすら唱え
られない児童もまだいる。そこでタイル作りや絵(タイル図)をかく という作業を取り入れること
で、数の構成をイメージ化させ、乗法の意味理解へと導い ていきたい。そうすることで、児童
が容易に答えを導き出せるだろうと考える。
  また、学習形態においては、T・Tや少人数指導を取り入れることで、教師の支援が 児童
一人ひとりに行き届くように配慮していきたい。さらに、児童同士で学び合う中で、 「わかる・で
きる喜び」から「教え合う楽しさ」へと高めていきたい。
  これら乗法の意味理解を深めるためのいくつかの新しい試みは、一人ひとりのよさを の
ばし、自信をつけさせることにつながり、校内研のテーマである「子どものよさを生 かし、生き
る力を育む〜読み・書き・計算・話す活動を通して〜」に迫ることができる だろうと考えてい
る。
 
 
6 指導の関連事項・系統性
 

 
  
 
 
 
7 基礎的・基本的内容
 ○2位数や3位数に1位数をかける乗法の計算のしかたを考え、それらの計算が乗法九  
九などの基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また、その筆算のしか  たにつ
いて理解すること。【A(3)ア】
 ○乗法の計算が確実にでき、それを適切に用いること。【A(3)イ】
 ○乗法に関して成り立つ性質を調べ、それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをした  
りすることに生かすこと。【A(3)ウ】
 


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指導案(指導計画・評価計画)
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指導案(本時の展開・座席表)
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